最近住宅ローン金利なども引き上げられています。期間10年の固定金利型の住宅ローン金利は長い間3.6%という低い水準を維持してきたのですが、5月にかけて2度引き上げられ、5月上旬現在では3.9%です。
あるいは、ちょっと馴染みが薄いかもしれませんが、2006年1月から我が国が個人向けに新しく発行し始めた期間5年の固定金利国債の利率も、4月発行分は1.01%(1月発行分は0.8%)へと引き上げられています。また期間10年の変動金利型の個人向け国債の発行条件も1月には0.68%だったのが、4月発行分は0.85%になりました。
株式投資の金利はいったん上昇し始めると足が速いという言い方がありますが、こればかりは今回はわかりません。
おそらくこれまでに比べて相当ゆっくりとした金利上昇になると思われますが、いずれにせよ金融緩和から訣別したことは確かです。しばらくは歯車が再び逆転することはないだろうと思われます。
であるなら、今回の株式投資の金融緩和の解除の背景をひとわたり見ておく必要があると思います。そのためにはます「10年以上にわたり、なぜ超の字が付くくらいの極端な金融緩和策がこれまでとられてきたのか」を問うてみればいいと思うのです。